愛しい君へ


分娩台が上がり、足が開いた状態になる。
点滴もして、匡も青いガウンみたいなものを着るよう指示を受けていた。

破水してから痛みが変わり、更に激痛になっていた。

すると、助産師さんが足の間にやって来て「担当の小松です!よろしくね!赤ちゃんもうすぐ産まれますからねぇ。陣痛がきたタイミングでいきんでみてくださいね!」と言った。

陣痛はもう1分感覚。

わたしは助産師の小松さんに言われた通り、陣痛がきたタイミングでいきんだ。

「うん、上手だよ〜!旦那さんは、いきみやすいように頭持ち上げてあげてね!」

匡は「はい!」と返事をすると、助産師さんに言われた通りわたしの頭を押さえてくれた。

そして、3回程いきんだあと、小松さんが「頭触れるくらいまできてるからね。もうちょっとで産まれるよ〜!頑張ろうね!」と言ってくれ、頭が触れるくらいまできてることに、あと少しだ!と思えた。

「ひより、もう少しだって!頑張れぇ!もうちょっとで赤ちゃんに会えるぞ!」

匡はそう言いながら、わたしの頭を撫でた。

その後もわたしは陣痛がくる度に必死にいきんだ。
すると、骨盤に赤ちゃんが挟まってる感覚になった。

「もう頭出てきてるからねぇ〜!あと1回でいけるかなぁ。」

もう頭が出てる?
あと少しだ!頑張ろう!

そして、次の陣痛がきた。
わたしは精一杯の力でいきんだ。

「上手上手、いいよ〜。はい!もういきまなくていいよ!力抜いて!」

助産師さんがそう言った瞬間、自分の股から赤ちゃんの顔が見え、スルンという感覚と共に赤ちゃんが生まれてきてくれた。

「オギャー!オギャー!オギャー!」

元気な産声を上げ、助産師さんが抱き上げる赤ちゃんはわたしの胸の上にやってきた。

「おめでとうございます。元気な女の子ですよ。」

この子がずっとお腹に居たんだ、、、
わたしは自然と涙が溢れ出し、ふと匡の方を見上げるとわたしよりも匡の方が泣いていて「ひより、頑張ったな。お疲れ様。」と言ってくれた。