愛しい君へ


匡が到着したのは、LINEを送ってから30分後で本当にすぐに来てくれた。

その時、丁度助産師さんが内診をしてお産の進み具合を診てくれたあとだった。

「ご主人ですか?」

慌てた様子で陣痛室に入って来た匡に助産師さんは訊いた。

匡は助産師さんの言葉に「みたいなもんです!」と言い、親指を立てヒヒッと笑って見せた。

そんな匡を見て、笑うわたし。

「今、子宮口6センチなので、良い進み具合ですよ。何かあったら、ナースコール押してくださいね。」

そう言うと、助産師さんは陣痛室を出て行った。

すると、陣痛がきた。
お腹と腰に激痛が襲ってきて、わたしは声を殺して耐えた。

「匡、、、腰、、腰押して、、、。」

わたしの苦痛の言葉に匡は慌てて、わたしの腰の方へ回ってくると、「腰?!腰?!どのへん?!」と訊き、わたしが手で抑えた箇所を強く押してもらった。

陣痛の波が落ち着くと、さっきの痛みはどこへ?という程、普通に戻る。

陣痛は5分おきにきており、その度に匡に腰より少し下を押してもらった。

「水飲む?」

匡が気を使い買って来てくれた水を飲み、水分補給しながら、わたしは陣痛を耐え続けた。