「ねぇ、匡。」
わたしが呼ぶと、匡は「ん?なぁに?」と言いながら、ベッドに腰を下ろした。
「お願いなんだけど、、、もし出産ってなったら、匡に立ち会って欲しいの。」
「えっ?俺が?陣痛がきたら駆け付けるつもりではいたけど、俺が立ち会ってもいいの?」
「うん、匡に側に居て欲しいの。」
わたしがそう言うと、匡は微笑み「分かった。」と言ってくれた。
「俺に出来ることは限られてるかもしれないけど、全力でサポートするから!」
「ありがとね。」
「こちらこそ、俺に立ち会って欲しいって思ってくれてありがとう。嬉しいよ。」
匡はそう言うと、わたしのお腹を優しく撫で、「早く会いたいなぁ。」と呟いた。
一緒に赤ちゃんの誕生を楽しみにしてくれる匡。
共有、共感、わたしが今まで求めていたことだ。
愛おしそうにわたしのお腹を撫でる匡に、わたしもまた匡を愛おしく思うのだった。
妊娠後期に入ってからは、胃が圧迫され、後期つわりというやつが始まった。
それに加え、胎動も激しくなり、肋を蹴られたりして「いててて、、、。」と独り言が増えた。
しかし、グニグニと形を変えて動く自分のお腹が可愛くて仕方なかった。
この中に居るんだぁ。
小さな足でキックをしてお腹が突き出てくる部分を指で突いてみたりして、赤ちゃんとコミュニケーションが取れてるようで嬉しかった。



