その後、先生に診てもらったが、少し出血はしたものの赤ちゃんには問題なく、安心した。
しかし、お腹をぶつけたことによって切迫早産になってしまい、わたしはしばらく入院することになってしまった。
「少し落ち着きました?」
張り止めの点滴を確認しながら、看護士さんが訊いてくれた。
「はい、ありがとうございます。」
「何か困ったことがあれば、ナースコール押してくださいね。」
そう言い、個室から出ていこうとする看護士さんを「あのぉ。」とわたしは引き止めた。
「はい、どうしました?」
「えっとぉ、、、もし面会で、藤崎玲司って人が来たら、通さないでもらえますか?」
「フジサキレイジさんっていう方は、面会禁止ですね。わかりました。」
「お願いします。」
「面会者は必ず確認取るようにしてますから、心配しないでくださいね。」
そう言うと、看護士さんは個室から出て行った。
静かな個室。
わたしは、匡に入院になってしまったことをLINEで報告した。
匡、自分を責めるだろうなぁ。
すると、夕方の19時頃、慌てた様子で匡が面会に来てくれた。
「ひより!大丈夫か?!」
余程焦って来たのか、匡の額には汗が滲んでいた。
「赤ちゃんは何の問題もないって。でも、お腹ぶつけちゃったから切迫早産になって、しばらく入院になっちゃった。」
「切迫早産?」
「うん、お腹をぶつけたことによってお腹が張っちゃったから、陣痛に繋がりそうになったの。赤ちゃんは37週まではお腹にいないと、未熟児になっちゃうから。」
「ごめん、、、俺が居なかったから、、、」
予想通り、匡は自分を責め、わたしに謝ってきた。
しかしわたしは「匡のせいじゃない。実は、、、玲司さんに背中を押されて転んだからなの。」と匡に打ち明けた。
匡は驚いた顔をすると、「あいつが?!」とすぐに険しい表情に変わり、怒りを拳に込めていた。



