愛しい君へ


そして、その日の夜。
この日は玲司さんが会長と2人で行く会食があった為、久しぶりに1人でゆっくり出来る時間があり、わたしはリビングにある大きなL字のソファーに倒れ込んだ。

「疲れたぁ、、、。」

あまりの疲れに独り言が出てきてしまう。

そして、ふと視線を上げると、わたしが以前の家から唯一持って来たツガイのフクロウの置き物が目に入った。

それを見ると、匡のことを思い出す。
前は、当たり前のように会える距離に居て、当たり前のように会っていたのに、今では簡単に会うことが出来なくなってしまった。

匡に会いたいなぁ、、、

わたしはいつしか、疲れた時や癒されたい時に匡に会いたいと思うようになっていた。

それからわたしは簡単に食事を済ませ、お風呂に入り、玲司さんの帰りを待った。
玲司さんよりも先に寝てはいけない、これは絶対だった。

玲司さんが帰宅したのは、0時を回ってからだった。

玄関のドアが開く音がして、わたしは急いで玄関へ向かう。

「おかえりなさい。」
「ただいま、ひより。」

玲司さんはそう言いながら、わたしを抱き寄せ、「帰りが遅くなってごめんよ。」と言った。

「すぐにシャワーを浴びてくるから、寝室で待ってなさい。」
「、、、はい。」

わたしは玲司さんからバッグを受け取ると、上着を脱ぎながらバスルームへ向かう玲司さんの後ろ姿を見つめた。

今夜もかぁ、、、
そう思い、溜め息をつきながら、わたしは寝室へと向かうのだった。