愛しい君へ


玲司さんが入って行った寝室のドアを開け、中を覗いてみると、ベッドに横になって玲司さんがわたしを待っていた。

わたしが寝室に入り、ドアを閉めると、玲司さんは身体を起こし、「おいで。」と言った。

わたしはゆっくりと玲司さんに近付き、目の前で止まった。

すると、玲司さんはわたしが着ていたガウンの紐を解き、ガウンを脱がせた。

そして、わたしの身体を下から上までゆっくりと眺めるように見上げると、わたしの頬に手を添え、「綺麗だよ。」と囁いた。

「こっちにおいで。」

玲司さんはそう言うと、ベッドの上に来るよう促した。

わたしは言われるがままにベッドに上がり、そして玲司さんと向かい合う。

すると、玲司さんは自分もガウンを脱ぎ、わたしに覆いかぶさってきた。

「夜の営みは夫婦にとって一番大事だ。夫を癒やすのが妻の役目だからね。あとは、藤崎家の後継ぎを産んでもらわないといけないから、子作りを頑張ろうね。」

そう言うと、玲司さんはわたしの手に手を重ね、唇にキスをすると、そのまま首から乳房まで唇を這わせた。

わたしは抵抗もせず、ただ目を閉じて我慢をする。

すると、わたしの中に玲司さんの指が侵入してくるのを感じた。
するりと入ってきた指は、まるでわたしの身体を知り尽くしているかのように、ある場所だけを狙ってくる。

しかし、わたしは声が殺した。

「声を出しなさい。さぁ、我慢しないで。」

玲司さんの指は、わたしに声を出させようと激しくなる。

「、、、っ、、ぁあ、、、!」
「ほら、気持ち良いんじゃないか。身体は正直だ。」

つい声が漏れてしまい、悔しくなった。
こんな好きでもない人との行為で声を出してしまうだなんて、負けたような気分だった。