最初は頭が回らなかった私だが、気づいた時には
「2人とももういい。ありがとう。」
そう言っていた。
「言い訳な…」「いいの。来てくれて、ありがとう。」
「先生呼んでくる。」
と理性を取り戻したるい君が言うが、
「やめて。」
と私が言ったことに、
「あかね!」
らいは怒りを露わにした。
「大ごとにしたくない。」
「そう言う問題じゃ、」「私の家両親がいなくて、今お世話してくれているのは、叔母で、先生とか警察とか大人が関与すれば、叔母の耳にも入るでしょ。それだけは困るの。だから2人ともお願い。黙っていてくれないかな。本当にお願い。」
先程の悲惨な状態の時には出なかった涙がポロポロと出てきてしまった。
百合ちゃんには知られたくない。
迷惑も掛けたくないが、何より心配を掛けたくない。
あの人の負担になりたくない。
「本当にお願いします。」
「あかね…」
「お願いします。お願いします。言わないで。」
涙が次から次へと溢れて、2人の顔は見れない。
「お願いします。」
「わかった、わかった。言わないから。大丈夫だから。」
と泣いているらいに抱き締められた。
「あかねちゃん、良く聞いて。」
それからるい君は私に冷静にこれからの事を話した。
警察と先生に相談して相手の親、私の親を交えて話をすれば、
相手を退学にできるし、その上で私が望めば、女子校に転校したりすることもできる。
でもそれをしない場合
私を傷つけたこの人たちは何も罰がないままのうのうと生きていく事
卒業まで同じ学校での生活が必要になる事
私がまた被害に合うかもしれないし、私ではない被害者がでるかもしれないとか、色々今思いつく限りの事を私に教えてくれた。
「それでも、黙っておく事を選択するの?」
「それでも、言わないで欲しいです。」
真剣にるい君の目を見て伝えたからだろうか、
ここにいた人達だけで済ますことなった。
