「朱里は、今のままでいいと思う。」
「ん?どう言う事か詳しく教えて?」
ニコニコ問う朱里に感謝を伝える良い機会だと思い、口にする。
「朱里は優しいし、察しと要領が良くて、行動力もあって、申し分無い彼氏だから、私の彼氏として勉強をしようと思うなら、無理しなくていい。今のままで充分。その証に私、呼び出し無くなったから、思っていたより早かったから、朱里のお陰だから、だから、無理して何かしようと思わなくて良いの。今のままで。」
本当は感謝を伝えたかったのに、言葉はグチャグチャになるし、何故か分からないけれどこれ以上喋ると涙が溢れてきそう。
「…」
「…」
話しながら俯いてしまい、顔を上げるタイミングを失っていたが、あまりに長い沈黙に痺れを切らして、顔をあげた。
…朱里が照れてる!いつも涼しい顔で動じたところも見たことない程いつも堂々としている朱里が、照れてる、、その顔を見て涙は引っ込んだ。
「あんま見ないで。」
か、可愛すぎる。。。
「あ、いや、ごめん。変なこと言った?ただ感謝を伝えたかっただけで、ごめん。」
「ううん。嬉しくて。」
「…」
「先輩は、心が綺麗で、高望みしないよね。今ある幸せにちゃんと気付ける人。俺がすっげぇ浅はかに感じる」
朱里が浅はか?あり得ない…
恋愛偏差値高くて、頭の回転の速い朱里は浅はかから遠いところにいる。
「俺はね、下心で言ったの。勉強するって。先輩は彼氏の俺のスペックが上がる事は周りの牽制にもなるだろうって協力してくれるかなって思って、それに付け込んだの。夏休みに先輩と会うための口実作りなのに、俺の心配しだすから、自分の事が嫌になっただけだった。バチが当たった。あーもうっ」
「ふはっ」
いつもしっかりしていて女慣れしている朱里が脈絡もなくバーーっと話す姿何だか一気に可愛く思えて笑ってしまった。
