「うわあ!写真では見てたけど、ほっんと素敵なカフェー!」
放課後、約束通りらいとカフェに来た。
外側から少し見えただけで素敵だと思ったが中は想像以上に素敵だった。
シックなデザインなのに、どこか温かみを感じる雰囲気の店内に、立ち込める珈琲の香り。
「本当に素敵。」
店員さんに案内され、席に着き、オーダーをする。
「朱里に感謝だね」
「うん」
コーヒーとチーズケーキの相性が抜群でどちらも本当に美味しかった。
らいがもう1杯コーヒーを飲みたいと言ったので、私も一緒に追加注文をした。
「朱里の事どう?」
「んーお世話になりっぱなしで、何かお礼をしたいけど、らいは何がいいと思う?」
いつき先輩の時はwinwinな関係だと思っていたから、お礼は考えた事が無かったが、朱里は違う。
遊び人だった人が私に協力してくれて、完璧な彼氏をしてくれ、私の平穏な高校生活が戻っている。
朱里は最初に『犠牲を払う事になるから』と言っていた。
女絡みを切るというのは、朱里にとっては“犠牲”な事ぐらい少し考えれば分かる。
私が朱里に与えられたものは、今のところない。
いつも私が朱里に貰ってばかりだ。
「そうだねー朱里はあかねが欲しいとか言いそうー」
