「だから、そろそろ毎日一緒に帰ったりしなくても大丈夫だと思うよ。」
全校生徒まではいかないだろうが、随分カップルとして浸透している気がする。
程々に一緒に帰ったり、お昼一緒に過ごせば大丈夫だ。
いつき先輩の時も週1回で、周りに別れていないとアピールできていた。
あまり、朱里に労力を使わすのは迷惑だろうし。
「もしかして、俺何か間違えてる…?」
「え?」
間違い?
「いや、困っていた所から朱里のお陰で快適な高校生活に戻りつつあるから、全く間違っていない、と思う…?」
話しながら朱里の顔を見ると、納得がいかない顔をしていたので、語尾は自信がなくなってしまった。
朱里の中で私たちカップルは何か間違っている…?
「先輩は俺と一緒に帰るの嫌?」
「嫌じゃない!」
どこか淋しげに聞かれて焦って否定した。
嫌じゃない。むしろ…
「朱里と一緒は安心する。」
朱里といると周りへの危機感が薄れるのは事実だからそう伝えただけなのに、自分が自分じゃないみたいに心臓が煩い。
でも、朱里に私の事を理解って欲しいという気持ちが溢れて止まらない。
「でも、朱里の手間になるのが嫌。」
