逃げた私を彼は掴んで離さない



「じゃあ、来週は絶対ね」


「無理」


…ちょっと塩過ぎたかな…


いやいやいや!


このくらいでいい




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私とユウリが出会ったのは高校2年生の初めだった。


出会いはありきたりな同じクラス。

名字が近くて席が近かった。


仲良くなったきっかけはただ、気があったし、本当に仲が良かった。


勉強も教え合ったり、よくふざけ合っていた。


クラスでは【この2人は付き合ってるよね】って感じだった。

でもそれでよかった。


よく、2人で公園で喋ったり、出かけたりもした。


手も繋いでたし、よくいるカップルみたいな感じだった。

でも、「付き合おう」とは言えなかった。


正しくは【私は】言えなかった。



ユウリはよく好きだっ言ってくれたし、私も好きだって言っていた。

付き合おうとも言ってくれてた。


でも私は逃げていた。



ただそれが今になってまわってきただけ。


外でユウリといる幸せが増していくほどに、家に帰った時が私を地獄に突き落としていった。