それぞれの愛し方

雷が落ちたみたいだった。


頭から指先まで痺れて、動けなくなる。



私、振られた……?


どうして……?


ていうか彼女がいるってなに……?


そんな話聞いたことない……。



……いや、聞いたことは、あったのかも知れない。


でも、信じられなくて、信じたくなくて、知らないフリをしてきたのかも知れない。




その子はどんな子なの?


同じクラスの可愛いあの子?


それとも、学校一のマドンナって言われてるあの先輩?




その子って、私より可愛いの?


どうして私じゃないの?


私に言ってくれたよね……?


その髪型かわいいねって、言ってくれたよね?



それなのに、君はタイプじゃない?



あれは嘘だったの?


適当に言ってたの?


それともただの思わせぶり……?



なんなのよ、それ。






……でも、いいの。


私、それでもあなたが好きなの。




彼女がいたって。


私のことが好きじゃなくったって。


私のことを見てくれていなくたって。




ホントよ。


世界で一番愛してるの。


きっと、あなたにも伝わってるよね。