あたしは、黒に近い存在なのかもしれない。

世間から切り取られた様な感覚に襲われる。


手を伸ばせば触れられる距離に人は存在するのに

その距離は永遠に縮まない。


まるで自分は別次元にいるように全てが視界を素通りしてゆく。


孤独とは、つまりそういうことなのだろう。


そんな時、あたしに差し延べられた手は

白く、暖かかった。