「ちょっと待って。高校生ってことは灯くんのことよね?」
「は、はい」
「だったら、この近くのコンビニでバイトしているから、本人に渡したいならそっちに持って行った方が早いと思うわよ!」
「コンビニ…ですか?」
「ええ。あの角を左に曲がって真っ直ぐ進んだところにあるの。今お店に寄って来たけど、ちょうどレジにいたから」
まさかのアルバイト中!?
学校で配られた大事なプリント類だし、手渡しが一番確実だよね。
「私、そちらに行ってみます。本当にありがとうございました」
深くお辞儀をした後、教えてもらったコンビニへ。
5分もかからずに到着した。
「陽咲!?」
氷乃瀬くんはレジではなく、外の駐車場に落ちているゴミを拾っていたところで。
私に気付くと驚いた様子で目を見開いた。


