計画していたデートスケジュールはこれで終了。
ほぼ本関連の場所だったわけだけど、氷乃瀬くんはどんな感想を抱いているんだろうか。
今日の言動を振り返る限りでは楽しんでくれていた印象だったけど、内心は正反対の気持ちだった可能性も大いにある。
「氷乃瀬くん、今日の日程はここで最後なんだけど、あの……同じような場所ばかりでごめんね」
「俺、混雑していて賑やかな場所よりも静かな方が好きだから心地良かった。何より、陽咲が普段よく利用している場所をたくさん知れたことが嬉しかったし凄く楽しかった」
「ほ、本当に…?」
「もちろん。今まで自分が知らなかった世界を見ることが出来て新鮮だった。かなり充実した時間だったよ」
そんな風に思ってくれていたんだ。
心の中に眩しい光が射し込む。
私にとっての見慣れた日常が氷乃瀬くんには目新しくて、それが今日のたくさんの笑顔に繋がっていたのかと思うと頬が緩んでしまった。
「陽咲、ありがとう」
お礼を言われるほど大層なことは何もしていないけど、満喫して貰えたのは嬉しい。
私は笑顔で小さく頷いた。


