「告白のことなんだけど、今の私の正直な気持ちを話してもいい?」
「もちろん」
急に緊張してきた。
落ち着いて、きちんと伝えなきゃ。
胸元をさすりながら深呼吸をした。
「バレンタインの時に色々あって以来、もう恋はしなくていい、したくないって思ってた。だからお断りの返事をするつもりだった」
「そっか」
「でも私と氷乃瀬くんが出会ったのは今年に入ってからだし、たくさんと言えるほど会話もしていない。私なんかのことを好きだと言ってくれた氷乃瀬くんを、よく知りもしないまま断るのは違う気がしたんだ」
「陽咲…」
「だから、もう少し一緒の時間を共有して氷乃瀬くんのことを知ってから結論を出してもいいかな…?」
何も反応がない。
やっぱり自分勝手な提案だったよね。
「ありがとう」
「えっ」
思いも寄らぬ言葉に瞬きを繰り返した。
「だってさ、そんな風に言ってくれるっていうことは、本気で向き合って考えてくれたからだろ?かなり嬉しい」
微笑んだ氷乃瀬くんは口元を手で覆う。
照れくさそうな横顔が少し可愛いと思ってしまった。


