春待つ彼のシュガーアプローチ

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始業式の日は突然ごめん。
返事は急がなくていいから、
少し考えて貰えると嬉しい。
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もしかして、顔を合わせることに気まずさを感じていたのは私だけじゃなかったのかな…。


氷乃瀬くんが遅刻ギリギリで登校してきたのも、私の反応を見るのが怖かったからなのかもしれない。


思わず振り向いて声を掛けようとしたけれど、チャイムが鳴って担任の先生が教室に入って来てしまったので行動に移せず。


それなら、休み時間やお昼休みのどこかで話をしようとタイミングを伺ったものの、他の女の子たちが先に声を掛けてしまい断念。


そして放課後も……


「氷乃瀬くん、うちらとカラオケ行かない?」


「私たちとカフェに行こうよ~!」


瞬く間に女の子たちのグループが氷乃瀬くんの席の周りに集まってきてお誘いを始める。


みんな行動が早すぎじゃないかと思っていると、私の椅子の背もたれにドンッと衝撃が走った。


「陽咲さん、ごめんね。大丈夫?」


「うん」


ぶつかった女の子は心配そうな声で謝ってくれたけれど、その顔には“邪魔”と書かれているように感じた。