期末テストが終わった。


高校2年生の夏は憂鬱で、いつも通りで、大して去年と変わらなかった。

お昼休み、ご飯を食べ終わった私は教室についているベランダで空を眺めていた。

「恵麻〜」

といきなり話しかけられて、自然に体がびくりと動いていた。

振り返るとそこには、唯一仲良くしてくれている映美ちゃんが立っている。

私はどうしたの？と返事をする。


映美が悲しそうな表情をしていて、更に何を言われるか気になった。


「私ね、親の都合で引っ越すの。」

それを報告された私は色々な感情が混ざり、口が開きっぱなしだった。

「え？どういうこと?なんで？」

私は思わず映美に質問責めをしてしまっていた。

「実は、親の仕事がなんか変わるみたいで、、、。私もまだよくわからないんだけど、、」