無気力クールな僕ですが、真面目な天然規格外男子に沼りました。

「聡太?」

 突然血相を変えた俺に佐吉が困惑した声を投げる。
 当然それに応える余裕なんかなく、俺は全力で赤ん坊目掛けて走った。
 赤ん坊は堤防の端を越えると、手を滑らせてバランスを崩した。

「!!」

 間に合え!!!!
 次の瞬間、俺の左足首がグキッと嫌な方向に曲がり激痛が走った。

「っ!!」



 ――そして。
 

「っ……ンギャァ、オギャァ、オギャァ」

 腕の中の赤ん坊が、俺の顔を見て泣き出した。
 なんとかギリギリ、間に合った俺の体は堤防の端の端にある。
 あっぶねー……。
 まだ心臓がバクバク言ってる。
 その間も俺から逃れようとする赤ん坊をどうしたらいいか分からない。

「おいおい、落ち着けよお前……」

 尚も泣き続ける赤ん坊を慣れない手つきで揺らしながら、とりあえず親を探そうと立ち上がったそのときだった。
 ビキッ!と左足首に強烈な痛みが走った。

「っ、!!」

 激しい痛みに顔を歪ませながら、頭の片隅で冷静に思う。

 あ、やったわ。