無気力クールな僕ですが、真面目な天然規格外男子に沼りました。

「すぐに保健室に行きましょう!」
「なぁ、これ姫抱っこじゃね?」
「はい!」

 元気に返事をしたナギオは走り出した。

「うおぉぉぉぉおおお!!」
「待て待て待て待てマジやめておろして」
「うおぉぉぉおおお!!」

 ナギオは俺の声が耳に入らないらしく、俺を姫抱っこしたまま保健室へ猛ダッシュする。
 男が男を姫抱っこして走る姿は、その場にいる全員の視線をくぎ付けにさせた。
 もうやだ。なにこれ。

「聡太くん!もう少しですからね……!」

 いやそれ死にそうなやつにする声かけ。
 俺、ただ濡れてるだけ。

「ハァ!ハァ!フゥ!」

 必死に走り続けるナギオに突っ込みを入れるのも面倒になった俺は、もう好きにしてくれとナギオの胸にこてんと頭を預けた。

 それにしてもこいつ、俺のために保健室まで走ってタオルケット取りに行って、こんな一生懸命俺を運んじゃって。
 馬鹿なのは大前提として、めちゃくちゃいいやつだな。

「……ナギオ。今日一緒に帰ろ」

 ぼそっと言うと、ナギオがパァ、と表情を明るくした。

「はい!」


 相変わらず返事だけはいいなって、つい笑ってしまった。