クールな綺堂くんの理性が夜だけ狂います。



「深影はさ、夜の十二時から一時間だけ、身体がしんどくなっていつもの自分じゃなくなるんだよ。人間としての理性的な部分が弱くなるから、普段は薬で抑えてんだけど、お前と会った夜は薬を飲み忘れてたわけ」



そういえば、綺堂先輩と会ったとき日付は超えてたっけ?



「とりあえず、薬でなんとか制御できるし、夜の外出を避ければ部外者に知られることもねーから問題ないはずだったんだけどな。ひとりで勝手に部屋から抜け出しやがって」


「それはごめんって。碧緒は厳しいね」


「お前が危機感なさすぎるんだよ! それで結局、部外者にお前の秘密がバレてるじゃねーか」


「それを口止めするために柑菜を呼んだんでしょ?」


つまり、わたしが綺堂先輩の秘密を知ってしまったから、それを周りに言いふらさないように口止めしたいってこと......だよね?


それなら。