「おい、深影。ここで手出そうとすんな」
すぐさま止めに入る風神先輩。
「これくらいで真っ赤になるなんて可愛いよね」
綺堂先輩は、そんなの無視してグイグイ迫ってくるし。
「深影くんに近寄る女なんて、ろくなやついないと思うんだけど」
紫桜くんは相変わらずこんな感じ......。
いまだに状況がつかめないわたしだけが、置いてけぼり状態。
「けどさー、今回の件については深影が一方的だったのも悪いだろ」
「そうそう、そのこと柑菜に謝らないとだよね。この前の夜はごめんね」
「まあ、深影がお前にキスしたのも、ちゃんとした理由があるんだわ。それを説明しようと思ってここに呼んだわけ」
な、なるほど。
少し話がわかってきた気がする。

