とっても広いリビングのようなところに案内され、ソファに座るようにうながされた。
大きなテーブルを挟んで、横長の真っ黒なソファに三人が座ってる。
綺堂先輩は、にこにこ笑顔で首を傾げてこっちを見てる。
風神先輩は、珍しいものを見るようにこっちを凝視。
紫桜くんは、クッションを抱えてつまらなさそうにしてる。
わ、わたし今からどうなるの?
いまだに、この三人になんで呼び出されてるのかわかんないし。
「つーか、ほんとにコイツなの? お前がこの前の夜に会ったやつ」
「......深影くんの秘密を知ったってことでしょ」
「あ、あの......わたし何かとんでもない秘密を知っちゃったんでしょうか?」
「え、何それ。自覚ないわけ? なんで深影くんがこんなポンコツ相手にしなきゃいけないの」
「粋生は言い方きついんだよなー。ってか、元をたどれば深影が薬を飲まなかったのが悪いだろ」
「まあ、ふたりともそう言わないでよ。柑菜がますます怖がるから」
「か、柑菜......」
さらっと呼び捨て......。
「あれ、名前そうだよね?」
「そ、そうです」
わたしのことなんて、とっくにぜんぶ調べ済みなんだろうな。
ここは、おとなしく変に抵抗しないほうが身のためのような。

