クールな綺堂くんの理性が夜だけ狂います。



どういうつながりで三人が一緒にいるのかは誰も知らないみたいだけど......ただ、この学園のトップに君臨する〝綺堂深影〟には、誰も逆らうことができないといわれてる......らしい。



そんなすごい人と夜に会ったなんて、やっぱり気のせいだ。


そもそも、あの夜のことは夢のはずで――。



「あ、見ーつけた」


えっ......なんか一瞬、綺堂先輩と目が合ったような。

しかも、こっちに近づいてきてる......⁉︎


「探すの苦労したよ――蓮香柑菜ちゃん?」


な、なんでわたしの名前......それに、探してたってどういうこと⁉︎


わたし何かしちゃったかな⁉︎


「おいおい、深影。ほんとにこの子で合ってんのか?」


風神先輩が不思議そうに、じっとわたしを見る。


「......深影くんに手間かけさせやがって」


紫桜くんは、この通りめちゃくちゃ不満そうだし、わたしを思いっきり睨んでる。


「碧緒はジロジロ見すぎ。粋生はそんな怖いこと言っちゃダメだよ」