クールな綺堂くんの理性が夜だけ狂います。



「あれ、深影の父親だよ」


挨拶をしてる深影くんの少し後ろで、一緒に会話に参加してる男性......あの人が深影くんのお父さんなんだ。


そういえば、深影くんはずっと寮で生活してるけど、実家には帰ってるのかな。


お父さんとはよく会食で顔を合わせてるとは聞いてるけど。


深影くんがお父さんと話してるときの表情に、ふと違和感を覚えた。


自然な感じがなくて......無理やり笑顔を貼り付けてるように見えたのはどうしてだろう?



「深影もいろいろ苦労してんだよな」


風神先輩のつぶやきは、わたしの耳に届くことはないまま。



それから何時間か経過して、気づいたらパーティーは終了していた。