会場に入ると、深影くんはお父さんのところへ。
わたしは風神先輩と紫桜くんと一緒にいることに。
現実と思えないほどの、きらびやかな世界。
これが深影くんの見てる世界......きっとほんの一部にしかすぎないんだろうけど。
「お前ら戻って来るの遅かったな。どうせ深影とよろしくやってたんだろー?」
「ほんと場所考えなよ。蓮香さんのそのわかりやすい顔もどうにかしたら?」
「うぅ、だって深影くんが......」
「アイツ欲求不満かよ。ところ構わず柑菜に手出してるのな」
「深影くんって見境ないところあるしね」
思い出しただけで、また顔が熱くなってきた。
「ちょ、ちょっと抜けます......! すぐ戻るので!」
ふたりともズバズバ言ってくるから、どう反応したらいいか。

