「一国の王の娘と元帥閣下が、俺のような卑しい存在に何の用だ?」
その姿はとても神秘的で、その風格には気品と威厳があった。
薄闇に浮かび上がる特別な美しさ。ふと隣に目をやると、露わになった『伝説』の正体にライナーが問うた。
「お前が⋯⋯⋯⋯ヴァンパイア⋯⋯」
それは質問ではなく、そうであろうと仮定した上での確認。
自分を見つめる唖然とした人間の姿は、いつ見ても滑稽だと、クラウスは嘲笑う。
口元に湛えた僅かな笑みを絶やすことなく、「いかにも」と簡潔に答えるその姿はとても美しいものだった。
「俺はヴァンパイアだ」
その言葉はまるで、それがどうした? と言わんばかりの物言い。
「記憶が戻ったの。忘れていた全てを思い出した。宰相ギルベルトがあなたを狙ってる。父様もギルベルトに加担してて、あなたの殺害を企ててた。それも、何年も前から⋯⋯。私の母はそれを知り、父に殺されたの⋯⋯。そしてその全てを知った私をも、二人は手にかけようと────」
一番驚いていたのはライナーだった。
その姿はとても神秘的で、その風格には気品と威厳があった。
薄闇に浮かび上がる特別な美しさ。ふと隣に目をやると、露わになった『伝説』の正体にライナーが問うた。
「お前が⋯⋯⋯⋯ヴァンパイア⋯⋯」
それは質問ではなく、そうであろうと仮定した上での確認。
自分を見つめる唖然とした人間の姿は、いつ見ても滑稽だと、クラウスは嘲笑う。
口元に湛えた僅かな笑みを絶やすことなく、「いかにも」と簡潔に答えるその姿はとても美しいものだった。
「俺はヴァンパイアだ」
その言葉はまるで、それがどうした? と言わんばかりの物言い。
「記憶が戻ったの。忘れていた全てを思い出した。宰相ギルベルトがあなたを狙ってる。父様もギルベルトに加担してて、あなたの殺害を企ててた。それも、何年も前から⋯⋯。私の母はそれを知り、父に殺されたの⋯⋯。そしてその全てを知った私をも、二人は手にかけようと────」
一番驚いていたのはライナーだった。
