❁*。
『闇の森』を出口めがけて馬を走らせる兵士が一人。
もうすぐで森を抜けられると口許に僅かな笑みを湛えたその時────突如として何かに突き飛ばされた。
落馬した兵士はその衝撃に踞る。
前方に目を遣ると、馬は遥か先の方へ走り去って行ってしまった。悟ったのは命の危機。その首もとに突きつけられた刃だった。
「出せ⋯⋯」
「なっ、何をだ?」
「とぼけるな!! 俺から盗んだものだ」
「フッ⋯⋯残念だったな。たった今走り去って行ったわ」
「何だと?」
目を見開くクラウスに兵士は高らかに笑う。盗んだものは馬にくくりつけていたのだと。
「今頃、あの方が探しておられる。今度こそ根絶やしになるんだ。貴様のような卑しき種族⋯⋯ヴァンパイアはな!」
『闇の森』を出口めがけて馬を走らせる兵士が一人。
もうすぐで森を抜けられると口許に僅かな笑みを湛えたその時────突如として何かに突き飛ばされた。
落馬した兵士はその衝撃に踞る。
前方に目を遣ると、馬は遥か先の方へ走り去って行ってしまった。悟ったのは命の危機。その首もとに突きつけられた刃だった。
「出せ⋯⋯」
「なっ、何をだ?」
「とぼけるな!! 俺から盗んだものだ」
「フッ⋯⋯残念だったな。たった今走り去って行ったわ」
「何だと?」
目を見開くクラウスに兵士は高らかに笑う。盗んだものは馬にくくりつけていたのだと。
「今頃、あの方が探しておられる。今度こそ根絶やしになるんだ。貴様のような卑しき種族⋯⋯ヴァンパイアはな!」
