Tageliet──永遠の秘薬──

 アウエンミュラー城はライナーにとって我が家であり、部下は皆兄弟も同然。そんな彼にとって皆と真剣を交えるなど由々しき事態だったはず。しかし国王やギルベルトに何を吹き込まれたか、仲間でもある兵士たちにとって今やライナーは反逆者以外の何者でもなかった。

 向かってくる兵士たちにただ一人応戦するライナー。どうみても多勢に無勢。どんなに腕前に自信があっても、これ以上兵が増えてはさすがの「元帥」も敵わない。戦いながらどうしたものかと策を講じていると、今までの兵士たちとは比べ物にならないくらいの力が、ライナーの剣を受け止めた。

 遂に来たかと見据える相手は、彼の腹心であった男。

「マティアス、待て! 話を聞いてくれ!!」

「今さら貴様の話など⋯⋯。反逆者に弁解の余地などない!!」

「誤解だ!! 俺たちはこの国を救おうとしているだけだ。アイゼンシュタットはもはや衰退の一途を辿っている。それはお前にも分かるだろ? このまま民を見捨てていいのか!? 我々は王だけを守ってんじゃねぇ! この国を⋯⋯民を守って戦ってるんだ!! 頼む、話を聞いてくれ!!」