メガネを外したその先に




「せんせと飲むお酒、おいしすぎた」


結局先日以上に飲んでしまった私は、覚束ない足取りでお店を出た。


「おかね…」

「いらない」


鞄からお財布を取り出し、お札を数枚差し出そうとした手を止められる。


「やだ、だめ」

「ダメって何だよ、大人しく奢られとけ」