メガネを外したその先に




翌日から教室の居心地は、とても悪くなった。

早紀と桃には当たり前に無視をされ、周りの人たちもその様子から何かを察してわざわざ私に話しかけてくれる人なんていなくなった。


お弁当も一人で食べるようになり、時々体操着や筆箱などの私物を隠されて。

毎日毎日心をすり減らしながらも、龍弥先生の授業だけを楽しみに学校へ行っていた。


龍弥先生の顔を見ると、なぜか少し安心できて。

龍弥先生の声を聞くと、周りから聞こえる悪口なんて大して気にならないと思えた。


私は龍弥先生に会いに学校に来てるんだってことが、学校へ来る唯一のモチベーションだった。