メガネを外したその先に

「先生、待って」


子供たちの姿もなくなった住宅街にある小さな公園の前で、龍弥の足が止まった。


「さっきのは、」

「先生じゃねぇだろ」


私が口を開くのと同時に、龍弥が言葉を発する。


「ごめ…」


メガネ姿の龍弥に咄嗟に癖で出てしまった呼び名を指摘され、謝罪の言葉を紡いだ瞬間、そのまま龍弥に身体を引き寄せられた。


頭上で、龍弥が小さなため息を吐く。

そのため息の意図がわからず、不安に煽られる。