メガネを外したその先に

私の答えに、嘘や偽りはない。

でも、小鳥遊くんの言葉がグルグルと頭の中を回る。


いつだって、私は自分のことしか考えていなかったのだと思い知らされる。


自分が先生を好きで、自分が先生といたいだけ。

私と一緒にいることで、先生が周りからどう思われるのかをちゃんと考えていなかった。


「それって、弄ばれてるじゃないですか」

「違う」

「希先輩の気持ちには応えられないのに、デートには応じるって先輩の気持ち弄んでますよね?」

「違うってば!」