狼狽えて思わず視線を逸らした私の横を通りすぎた先生が、すぐ後ろで足を止めた。
トントン、と長い指先が私の後ろの机を叩く。
ずっと机の下へ視線を向けていた後ろの席の男子が、目の前に立っている先生に気付きハッとする。
無言で手の平を上に向けた龍弥先生に一瞬躊躇いを見せながらも、渋々その子が机の下から出したのはスマートフォンだった。
鋭い瞳がプラスされた先生の無言の圧力は、私の贔屓目があったとしても怖い。
その子から受け取ったスマートフォンを手にしながら教卓に戻っていく先生を見つめる私の後ろで、“チッ”と小さく聞こえた舌打ちは右から左へ流しておいた。
トントン、と長い指先が私の後ろの机を叩く。
ずっと机の下へ視線を向けていた後ろの席の男子が、目の前に立っている先生に気付きハッとする。
無言で手の平を上に向けた龍弥先生に一瞬躊躇いを見せながらも、渋々その子が机の下から出したのはスマートフォンだった。
鋭い瞳がプラスされた先生の無言の圧力は、私の贔屓目があったとしても怖い。
その子から受け取ったスマートフォンを手にしながら教卓に戻っていく先生を見つめる私の後ろで、“チッ”と小さく聞こえた舌打ちは右から左へ流しておいた。
