メガネを外したその先に

「わーっ、可愛すぎる!」


つぶらな瞳で私たちを見上げてくるモルモットに、先生へ抱くキュンとは異なるキュンを得る。

そっと撫でてみてから抱き上げて、目の前で見つめていた龍弥先生に受け渡す。


「先生も抱いてみて」


私の手元からモルモットを受け取った先生が、優しい手付きでモルモットを撫でる。


「いいなぁ」


私も先生に優しく撫でてもらいたい、なんて。

モルモットに対して芽生えた嫉妬心が、つい口から漏れ出てしまった。