「私があの十一代将軍家斉様の婚約者に⁉︎」


「はい。

そう決定いたしました。

安心してください、
家斉様は女性を大事にする方として有名なので」


それってただ側室が多いだけだよね?


第一どうして武家の私が将軍家の正室なんかに…


将軍家は公家や皇室しか
正室に向かえないんじゃなかったの⁉︎


「同じ武家同士でよろしいじゃないですか。

きっと茂さまのことも幸せにしてくださいますよ」


そして向かえた婚礼の儀式当日。


「ここが噂で聞いていた大広間…」


思わず呟いてしまった。


「御台様…!」


初日から早速ヘマをして叱られてしまった。