そんなことを考えながら歩いていると
御台様のいらっしゃるお部屋まで到着した。


「この度は輿入れ誠におめでとうございます。

御台様のお目にかかれて嬉しい限りでございます」

私がそういうと御台様は

「私が御台だなんて…

とんでもございません。

私のような未熟なものは
若御台で十分でございます。

それに大御台様が大御台様であるように、
貴方様も私にとっては御台様ですよ?」


そう言って微笑んだ。


なんと謙虚で可愛らしい御台様なのだろう。