そこからさらに十数年ほど経った頃


「御台様、
また食事を召し上がらないんですか?

もう三日も何も食べてないじゃないですか…

どこか体調でも悪いのですか?」


「体のあちこちが痛む程度で
他はなんともないので心配無用…ですわ」


「御台様、胸にしこりなどはありませんか?」


「そんなのとうの前からできておりますゆえ
気にしておりませんわ」


私に尋ねてきた1人の侍女がサァと顔を青くする。


「それが何か問題でも?」


「それはきっと乳がんではないかと…」


「乳がん…?

それはなんなの?」