(でも、どうして・・・。)


サトミは心の中で呟くと、膝の上に置いたカバンを見つめた。

どうして彼のカバンが、ホームに落ちているのであろう。


わからないまま、サトミは立ち上がった。


そして一瞬迷ったが、その写真を自分の小さなハンドバッグにゆっくりと入れると、駅員のいる改札へと向かった。