北帝連―Taiju×shinobu編





都築さんの前に詰め寄る牧村さん。

それに怯え二人から離れる悪光浪士の他の先輩方。


牧村さんがタバコを吸い始め、無言で都築さんを見据えると、目を反らした都築さんは動揺して声を震わせながら言い訳を始めた。







「そ‥そうだっ、牧村くん!

俺らもう、連盟に加入してるだろ!」


「ああ。それで?」


「連盟内でヤキ入れや抗争はご法度だろ!?

だから勘弁‥」


「なに言ってんの、お前」


「え‥‥」







呆れた様に、タバコの煙りをフゥーッと斜め下に吐き出した牧村さんは、顔を上げた瞬間、氷の様に冷たい視線を都築さんに向けた。







「連盟は俺だよ。

お前が言ってるのは、オレ以外の事象だろ」


「‥‥‥」







この時、ここに居るメンバーはいち早くその本当の意味を理解した。








「大樹と忍は俺のお気に入りなんだ」


「‥‥‥‥」


「やれ」


「まっ‥牧村くん!!」








この街に、王が誕生するという事を。







「帰るぜ、大樹」


「あ、はい」







悲鳴を背に、薄ら笑いを浮かべて歩き出す牧村さん。






「‥‥‥」







不思議と、この人の冷酷な部分を目の当たりにしても、少しも怖くはなかった。







「忍、けっこうハデにやられたな」


「はい‥‥」


「まだ、一応とか言っちゃうわけ、お前」


「‥‥‥」







こんなに俺の事を考えてくれている人を、怖いなんて思うはずがない。







「‥ホントめんどくせえな、お前ら」


「‥‥‥」