程なくすると、家の前に1台の車が停まり、助手席から牧村さんが降りて来た。
「おう、もう来てたのか」
「ちわっす」
車はそのまま走り去り、牧村さんだけがこちらへ歩いて来た。
「誰すか、今の女の人」
「金持ちのポン中。
誰か売人紹介してって言うから仲介してきた」
「マジすか‥」
牧村さんはとにかく顔が広く、色々な知り合いが居た。
「小遣いもらったから飯でも食いに出ようぜ」
「あ、はい。またね、フミエちゃん」
「バイバーイ」
「歩いて行くんすか?」
「追われるのめんどいしな」
牧村さんの単車は違法改造車のうえ、限定解除の免許が無いと乗れない排気量。
なので、俺らは近場の喫茶店まで歩いて行く事になった。
「いくら貰えたんすか?」
「三万」
「スゴっ‥俺の1週間分の給料‥」



