北帝連。
この街で最大の人数と力を持つチームで、悪光浪士の様に地元構成ではなく、県内全ての地域から寄せ集めて構成される巨大チーム。
そのメンバーは県内で名をはせる極悪な不良がほとんどなのだが、つてさえあれば俺でも入る事は可能。
「牧村くんはやめとけよ。
あいつ、ヤクザの準構(準構成員)だからな」
「‥‥‥‥」
牧村さんは現、北帝連総長。
驚く事に、牧村さんが頭になったのは一昨年。
つまり、16才の時点で極悪な年上達を従えるこの街最強の不良だったのだ。
「アハハ‥良い人っすよ、牧村さん」
「バーカ、お前は何もわかってねえよ」
「‥そうなんすか?」
「なんで俺らが牧村くんについて北帝連に入らなかったか分かるか?」
「いえ」
「ついていけば、いずれ俺らもヤクザにされちまうからだよ。
仮にそうならなくても、北帝連みたいにケツモチのヤクザが頻繁に出張って来るチームに居たら、それだけヤクザとの関わりも多くなるしな」
「‥‥‥」
なるほど。
中学時代は牧村さんの舎弟気取りで取り巻きをやっていたこの人達が、なぜ牧村さんの元を離れたのかようやく理解できた。
(つまり、ビビッちゃったのか、この人達)
正直、悪光浪士に入る気はない。
ここに居る都築さん達は何かと金金ウルサい人達だし、牧村さんの様に尊敬出来る様な部分が何も無い。
というより、不良としてダサい。
だから俺は、どうせ入るならこんなダサい人達のチームより、牧村さんが頭をやっている北帝連に入った方がましと考えていた。
「なあ~大樹も入ろうよ~。
またマッチャンと二人とか寂しいやん。
マミさんの写真あげっからさあ」
(しつけー、ウゼー、写真は欲しー)



