90'sシリーズ/外伝







「来ないねえ~、蘭香ちん。

今日はサボリかな」





5月の青空に向かい、プカーっと煙を吹きかけながら、由香里が呟いた蘭香ちんとは、私達と同じ小学校出身の女。





「蘭香ちゃん居ないと、なんか心細いな。

こういう日は、石川先輩たちに会いたくないよね」


「それはあるね」





ちなみに、私は彼女の事を、蘭香ちんではなく、蘭香ちゃんと呼んでいる。

私達の間柄と異なり、彼女だけが、ちゃん付けという、微妙な敬称が付いている理由


それは、






「石川先輩たちはともかく、2年は完全にビビってるよね、蘭香ちゃんに」


「ビビってるビビってる。

蘭香ちんが居る時と居ない時とで、ウチらに対する態度、全然違うし」






単に、蘭香ちゃんが怖い人物だから。