「来ないねえ~、蘭香ちん。
今日はサボリかな」
5月の青空に向かい、プカーっと煙を吹きかけながら、由香里が呟いた蘭香ちんとは、私達と同じ小学校出身の女。
「蘭香ちゃん居ないと、なんか心細いな。
こういう日は、石川先輩たちに会いたくないよね」
「それはあるね」
ちなみに、私は彼女の事を、蘭香ちんではなく、蘭香ちゃんと呼んでいる。
私達の間柄と異なり、彼女だけが、ちゃん付けという、微妙な敬称が付いている理由
それは、
「石川先輩たちはともかく、2年は完全にビビってるよね、蘭香ちゃんに」
「ビビってるビビってる。
蘭香ちんが居る時と居ない時とで、ウチらに対する態度、全然違うし」
単に、蘭香ちゃんが怖い人物だから。



