信頼できる人間だからといって、飛び込む勇気も気力もない。
どうせまた、不幸なシナリオが待っているだけだから。
『…叶うといいね、その夢』
「エレナは夢ないの?」
『無いよ。願望はあったけど』
「どんな?」
『このシナリオから、抜け出したかった』
「………」
過去形になってる。
私はもう、死にたかったんだろう。
「抜け出せばいいじゃん」
『…ムリだよ。私はマドンナみたいに、神様に愛された人間じゃない。
最初から、全て決まってるの…逃れられないの
自分じゃ何も変えられない人生なの…』
「………」
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