ブラッドやウォーレンがバスケをするのを、コート脇から見ながら聞き耳を立てていた私は、ユダヤの奴らが居なくなると、すかさずマックスに問いただした。
『ねえマックス、4万ドルってホント?』
「ん?ああ。混ぜ物のコカインなんて、バッドトリップするからリピーターは期待できねえけどな」
『そうなんだ。なら、まとめて売るしかないね』
「まあ、地道に売ってもある程度の生活費にはなるけどな。草の客も安定してるし」
私達は主に、盗みなどで生活しているが、以前の様にモーテルでシャワーを浴びたりガソリンを入れたりする時にはどうしても現金が必要になってくる。
マックスの稼ぎは大抵、そういった物に使う。
『逃げちゃおうよ。そうすれば5分の1どころか、20万まるまる儲けになって、みんなで家買えるよ』
「嫌だね。死ぬリスクを負うくらいなら、5倍の労力と時間をかけた方が利口だ」
『夢がないねえ、男のくせに』
「保護者の責任ってやつだよ」



