この街の酸いも甘いも知っているケイティの言葉は、一つ一つが重く感じる。
たまに、突拍子もない事も言っていたが。
「まあ、結局のところさ、エレナが楽に生きる為には、頭のネジを外すしかないんだよ」
『頭のネジ?』
「弱いせいで、仲間に迷惑をかけてるのが気掛かりなら、仲間を作らないか、罪悪感を無視できる脳に切り替えるしかないじゃん」
『…非情になれたら、生きるのは楽だよね』
「金を手にするのも一緒。相手を思いやって自分を犠牲にする商売やってても金は掴めない。
良心的なフリをして、良心的じゃない事をやれる奴らが甘い汁を吸えるんだよ、世の中ってのは」
『…力のある奴に取り入って、嫌いな奴らを仲間って呼べれるなら、私も楽なんだけどさ
それが出来ないんだよね、私…』
「仲間を金で売れるくらい、頭のネジが緩んでれば、這い上がるのは簡単なんだけどね」
『それが出来ないと知った上で、神様は私達のシナリオを書いてるんだろうね』
「アハハ、そうかもね」



