加減を知らない麻薬中毒者の暴力に比べると、大した事のない痛みだった。
『っぅ…』
ピストルで撃たれた事はないけど、おそらく撃たれるよりは全然マシな痛みだし、この程度の事をみんなの命と天秤に掛けるなんてバカげている。
「…力抜けよ、うぜーな」
『……。』
重ねられる唇に異物が入ってくると、意識をそっちに向けたい為に、私からも舌を絡め、それに勘違いした男の動きがよりいっそう激しくなる。
『っ…くぅ……』
頭が真っ白な状態での行為は、あっという間に終わり、放心状態で天井を見上げていると、立ち上がった男がベルトを直す音だけが耳に入ってきた。
『………』
ズボンを履きタバコに火を付けた男が、私に一言だけ投げかける。
「じゃあな」
『………』



