90'sシリーズ/外伝







私から目を反らさず、ただ呆然とするイアン。

刹那の沈黙を破る様に、ギャングの男がクスクスと笑い出した。






「ほら、さっさと行けよ。こいつも撃ちたくてウズウズしてるみたいだしよ」






イアンと銃を向け合った時も、変わらず笑みを浮かべていた子供。おそらくドラッグで恐怖の感覚などが麻痺している。






「…エレナ」


『早く行って!!』


「………。」






私の態度から、何を言っても無駄という事を悟ったのか、イアンは下唇を噛み締め、悔しそうな表情を浮かべながら二階へと上がって行った。






「ジェイク、外を見張ってな。黒人が戻って来たら教えろ」


「OK」