イアンの銃口が震えている。 無理もない。イアンは人を殺した事も、殺された事も無いのだから。 「エレナ…窓から逃げろ」 『銃を降ろして、イアン』 「!!」 私は右手で、イアンが構えるトカレフの銃口を下へ向けた。 『上に行ってて、イアン』 「お前っ、なに言ってんだよ!」 『……。』