車に振り返ったと同時に、私を隠す様に目の前にスッと立った12才のウォーレンとイアン。
マックスとブラッドの二人も、車を睨みつけながらゆっくりと私の前へ移動し、4人で私の壁となり守ってくれた。
『……。』
4人の隙間から固唾を呑んで見ていると、ギャングの奴らはニヤニヤと笑みを浮かべながら、車を発進させてゆっくりと走り去った。
「…ブラッド、むやみやたらに抜こうとするな。
奴らと揉めたら、エレナやウォーレンまで殺されるぞ」
「ああ、気を付けるよ…」
マックスはギャングの仕事を手伝っているとはいえ、正式なギャングではない。
仮に今、彼らに抗戦していたら、マックスに仕事を与えているギャングは動いてくれず、向こうのギャングが報復に出てきて私達が皆殺しにされるだけ。
「…とりあえず、移動するぞ。
また遊びに来られても面倒だ」
銃声が鳴り響いても、みんな距離や方角を確認するだけで、慌てる人間なんて居ないし、無論、警察だっていちいち出てこない。
ここはそんな街。
『………』



